こんにちは,hiroです。
今回は、前回の続きの記事となります。
家族が海外にいらっしゃる場合、親の介護をどうするか?について解説しています。
今回は、より具体的なサービスや施設入所についてです。
在宅で使える主な介護サービス
親が自宅で生活を続ける場合、介護保険ではさまざまなサービスを利用できます。
代表的なサービスには、次のようなものがあります。
| サービス | 内容 |
|---|---|
| 訪問介護 | ホームヘルパーが自宅を訪問し、身体介護や生活援助を行う |
| デイサービス | 日中、施設に通い、食事・入浴・機能訓練などを受ける |
| 訪問看護 | 看護師が自宅を訪問し、健康管理や医療的ケアを行う |
| 福祉用具レンタル | 杖、歩行器、車いす、介護ベッドなどを借りる |
| 住宅改修 | 手すり設置や段差解消など、自宅環境を整える |
| ショートステイ | 短期間、施設に宿泊して介護を受ける |
海外在住の家族にとって大切なのは、親の生活を定期的に見守る仕組みを作ることです。
たとえば、
- デイサービスで定期的に外出機会を作る
- 訪問介護で食事や服薬を確認する
- 訪問看護で健康状態を見てもらう
- 配食サービスで食事と安否確認を兼ねる
- ショートステイで一時的に介護負担を軽くする
このように、介護保険サービスと自治体独自のサービス、民間サービスを組み合わせることで、海外からでも親の生活を支えやすくなります。

施設入所を考える場合
親の一人暮らしが難しくなってきた場合や、在宅サービスだけでは支えきれない場合は、施設入所を検討することになります。
高齢者施設にはさまざまな種類があります。
代表的な施設には、次のようなものがあります。
| 施設の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 原則要介護3以上が対象。費用を抑えやすいが待機者が多いこともある |
| 介護付き有料老人ホーム | 施設内で介護サービスを受けられる。費用は施設により幅がある |
| 住宅型有料老人ホーム | 生活支援中心。介護サービスは外部サービスを利用することが多い |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 安否確認・生活相談がある高齢者向け住宅 |
| グループホーム | 認知症の方が少人数で共同生活する施設 |
| 老人保健施設 | 在宅復帰を目指す中間施設。長期入所目的ではない |

海外在住の家族が施設を探す場合、特に確認したいのは次の点です。
- 月額費用はいくらか
- 入居一時金はあるか
- 要介護度が上がっても住み続けられるか
- 認知症対応は可能か
- 医療行為が必要になった場合に対応できるか
- 看取り対応はあるか
- 緊急時の連絡体制はどうなっているか
- 家族が海外在住でも契約できるか
- 身元引受人や緊急連絡先は誰にするか
特に、海外在住の場合は、契約手続きや緊急時対応を誰が担うのかが重要になります。
施設によっては、契約時に家族の来所を求められることもあります。
また、医療同意、入退院手続き、支払い、荷物の準備など、日本側で対応が必要になる場面もあります。
そのため、施設入所を検討する場合は、できるだけ早い段階で、
- 日本側の親族
- ケアマネジャー
- 地域包括支援センター
- 施設相談員
- 病院の医療ソーシャルワーカー
と連携しておくことが大切です。

すぐに帰国できない場合の進め方
海外在住で、すぐに帰国できない場合は、次の順番で進めるとよいでしょう。
- 親の住所地を確認する
- 親の住所地を担当する地域包括支援センターを調べる
- 地域包括支援センターに電話またはメールで相談する
- 親の生活状況をメモにして共有する
- 要介護認定の申請が必要か相談する
- 申請代行が可能か確認する
- かかりつけ医を確認する
- 日本側の緊急連絡先を決める
- ケアマネジャーが決まったら連絡方法を決める
- 必要に応じて一時帰国し、契約や施設見学を進める
すべてをオンラインで完結できるとは限りません。
特に、施設契約、病院対応、金銭管理、住まいの整理、身元引受人の確認などは、日本側での対応が必要になることがあります。
だからこそ、海外在住の家族は、早い段階で「誰に現地対応を頼めるか」を考えておく必要があります。
海外在住だからこそ注意したいこと
海外から親の介護を支える場合、次の点には注意が必要です。
契約手続きが必要になることがある
介護サービスや施設入所では、契約書類への署名、緊急連絡先、支払い方法、身元引受人などを確認されることがあります。
海外在住でも対応できる場合はありますが、施設や事業所によって対応は異なります。
事前に確認しておきましょう。
緊急時の連絡体制を決めておく
転倒、救急搬送、入院、手術説明、急変、施設からの連絡など、急に判断を求められる場面があります。
海外との時差がある場合、すぐに電話に出られないこともあります。
そのため、
- 第一連絡先
- 第二連絡先
- 日本側で動ける人
- 病院に行ける人
- 支払いを確認できる人
を決めておくことが大切です。
親が介護サービスを拒否することがある
親が「まだ大丈夫」「他人を家に入れたくない」「施設には入りたくない」と言うこともあります。
この場合、海外から電話だけで説得するのは難しいことがあります。
地域包括支援センターやケアマネジャーに間に入ってもらい、本人の気持ちを尊重しながら、少しずつ支援につなげることが大切です。
お金の管理が問題になりやすい
介護では、サービス費、医療費、施設費、家賃、公共料金、日用品費など、さまざまなお金が関係します。
認知症が進むと、通帳や印鑑の管理、支払い忘れ、不審な契約、詐欺被害などの問題が出ることもあります。
必要に応じて、成年後見制度、任意後見、家族信託などの専門的な相談が必要になる場合もあります。
法律や財産管理に関する内容は、自治体の相談窓口、社会福祉協議会、司法書士、弁護士など専門家に相談しましょう。

海外在住の家族がやっておくとよいこと
親がまだ元気なうちから、次のことを確認しておくと安心です。
- 親の介護保険被保険者証の保管場所
- 健康保険証の保管場所
- かかりつけ医
- 持病と服薬内容
- 緊急連絡先
- 通帳や印鑑の管理方法
- 介護が必要になったときの本人の希望
- 自宅で暮らしたいのか、施設も考えるのか
- 延命治療や看取りについての考え
- 日本側で協力してくれる親族や知人
元気なうちにこうした話をするのは、少し気が重いかもしれません。
しかし、実際に介護が必要になってから慌てて確認しようとしても、本人の判断力が低下していたり、家族間で意見が分かれたりすることがあります。
海外在住の場合は、すぐに帰国できないこともあります。
そのため、早めの確認がとても大切です。
まとめ:海外にいても親の介護に関わることはできる
海外在住でも、日本にいる親の介護に関わることはできます。
ただし、海外からすべてを一人で進めるのは難しいため、早めに日本側の支援体制を作ることが大切です。
まずは、親の住所地を担当する地域包括支援センターに相談しましょう。
そして、親の生活状況を整理し、必要に応じて要介護認定の申請、ケアマネジャーとの連携、介護サービスの利用、施設入所の検討へ進めていきます。
海外にいるから何もできないわけではありません。
大切なのは、距離があるからこそ早めに動き、親を支える仕組みを作ることです。
親の介護で不安を感じたら、一人で抱え込まず、まずは親の住む地域の相談窓口につながることから始めてみてください。
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