こんにちは、介護しよ.netです。
「ケアマネジャーにケアプランを作ってもらうと、お金がかかるの?」
「毎月、自宅に来てもらっているけれど、相談料は必要なの?」
介護サービスを使い始めるとき、このような疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、現在、自宅で介護保険サービスを利用する際のケアプラン作成には、利用者の自己負担はありません。
ただし、今後、一部の住宅型有料老人ホームなどでは、ケアプラン作成を含む新しい相談支援に利用者負担が導入されます。
この記事では、現在の費用の仕組みと、今後変わる点を分けて解説します。
※制度に関する情報は2026年11月5日時点です。
ケアプラン作成の自己負担は、現在0円です
要介護1~5の方が居宅介護支援事業所に依頼するケアプラン作成は、介護保険から全額が給付されるため、利用者の自己負担はありません。
ケアプランを作るための相談や、サービス事業所との連絡・調整、利用開始後の定期的な状況確認なども、居宅介護支援の一環として行われます。
そのため、通常の居宅介護支援について、相談するたびに相談料を支払う仕組みではありません。
要支援1・2の方が利用する介護予防支援についても、現在、ケアプラン作成の自己負担はありません。
ただし、デイサービスや訪問介護など、実際に利用する介護サービスには、原則1~3割の自己負担がかかります。
「ケアプラン作成が無料」と「介護サービスの利用が無料」は分けて考えましょう。
出典:厚生労働省・居宅介護支援
ケアプランとは?
ケアプランとは、本人が希望する生活に向けて、必要な支援や介護サービス、その利用頻度などをまとめた計画です。
例えば、
- 自宅で安心して入浴したい
- 転ばずにトイレまで歩けるようになりたい
- 家族の介護負担を減らしながら、自宅で暮らし続けたい
このような希望や困りごとを確認し、どのような支援が必要かを一緒に考えていきます。
単に「デイサービスを週何回利用するか」を決めるだけでなく、「どのような生活を送りたいか」「そのために何を支える必要があるか」を整理するものと考えると分かりやすいでしょう。
自宅で介護サービスを利用する場合、要介護1~5の方は、通常、居宅介護支援事業所のケアマネジャーに作成を依頼します。
要支援1・2の方は、まず地域包括支援センターなどに相談すると、必要な支援につないでもらえます。
なお、所定の手続きをしたうえで、本人や家族がケアプランを作る「セルフケアプラン」という方法もあります。
出典:厚生労働省・サービス利用までの流れ、セルフケアプランについて

希望したサービスは、ケアプランに入れてもらえるの?
本人や家族の希望は、ケアプランを考えるうえで大切な出発点です。
ただし、希望したサービスを、希望した回数だけ必ず利用できるわけではありません。
本人の心身の状態、生活上の困りごと、介護保険で利用できる内容、事業所の空き状況などを確認しながら調整します。
例えば、「家族が仕事に出ている間、一人で過ごすのが心配」という場合にも、デイサービスの利用がよいのか、訪問サービスなどを組み合わせたほうがよいのかは、その方の状況によって異なります。
「このサービスを使いたい」という希望とともに、「何に困っているか」「どのように暮らしたいか」も伝えることが大切です。
介護保険で利用できる範囲には上限があります
訪問介護やデイサービスなどには、要介護度ごとに、1か月に介護保険で利用できる上限が設けられています。
これを「区分支給限度基準額」といいます。
対象となるサービスは、上限の範囲内であれば原則1~3割の自己負担で利用できますが、上限を超えた部分は全額自己負担となります。
なお、すべての介護サービスや加算が、この上限の計算対象になるわけではありません。
サービスを増やす場合には、「月々の支払いがどのくらい増えるか」もケアマネジャーに確認しておきましょう。

ケアプラン作成の費用は、誰が負担しているの?
利用者の自己負担がないと聞くと、「ケアマネジャーは、どこから報酬を受け取っているの?」と気になるかもしれません。
居宅介護支援事業所には、介護保険から「居宅介護支援費」が支払われます。
介護保険の給付費は、基本的に次の財源でまかなわれています。
| 財源 | 割合 |
|---|---|
| 介護保険料 | 50% |
| 税金(国・都道府県・市区町村の公費) | 50% |
つまり、ケアプラン作成に費用がかかっていないわけではなく、保険料と税金で支えているということです。
事業所には、いくら支払われるの?
基本報酬の代表的な区分では、利用者1人につき、1か月あたり次の単位数が設定されています。
| 要介護度 | 基本報酬の単位数 | 1単位10.70円で計算した場合 |
|---|---|---|
| 要介護1・2 | 1,086単位 | 月11,620円 |
| 要介護3・4・5 | 1,411単位 | 月15,097円 |
※居宅介護支援費(Ⅰ)(ⅰ)の例です。1円未満は切り捨てています。
実際の金額は、地域ごとの単価や事業所の算定区分、加算・減算などによって異なります。
これは、書類を1枚作るたびに支払われる料金ではありません。相談やサービス調整、利用状況の確認など、継続的な支援に対する月額の報酬です。
また、上の金額は事業所に支払われる報酬であり、利用者が支払う金額ではありません。
出典:厚生労働省・指定居宅介護支援に要する費用の額の算定に関する基準
ケアプラン作成が有料になるって本当?
一部の住宅型有料老人ホームなどでは、ケアプラン作成を含む新たな相談支援に、利用者負担を導入することになっています。
関連する「社会福祉法等の一部を改正する法律」は、2026年6月19日に成立し、6月25日に公布されました。
新たに設けられるのが、「登録施設介護支援」「登録施設介護予防支援」という仕組みです。
対象となるのは、新しい登録制度の対象となる住宅型有料老人ホームなどの入居者で、ケアプラン作成と地域での交流・活動などに関する相談支援を包括的に提供します。
利用者負担は原則1割とされますが、住宅型有料老人ホームに住む人全員が、今すぐ一律に1割を支払うという意味ではありません。
新たな相談支援類型は、法律の公布後3年以内に政令で定める日から施行する仕組みです。対象となるホームの範囲や経過措置、実際の負担額などを確認する必要があります。
2026年10月28日の介護給付費分科会でも、具体的な運営や報酬のあり方について検討が行われています。現在の居宅介護支援費に、そのまま1割を掛けて今後の請求額と考えることはできません。
出典:衆議院・改正法の審議経過、厚生労働省・第272回介護給付費分科会資料2
なぜ、住宅型有料老人ホームなどが対象になるの?
住宅型有料老人ホームは、特養や老健などの介護保険施設とは、介護サービスの利用方法が異なります。
現在、住宅型有料老人ホームでは、基本的に自宅で暮らす場合と同じように、ケアプランに沿って訪問介護などのサービスを個別に利用します。
一方、介護付き有料老人ホームなどでは、ケアプラン作成を含む支援が介護サービス費に含まれ、利用者もその費用の一部を負担しています。
今回の利用者負担には、こうした仕組みとの均衡を図るという理由があります。
また、有料老人ホームの見直しでは、本人の希望や必要性よりも、ホームと関係のある事業所の利用が優先される「囲い込み」への対応も課題となっています。
ただし、限度額に近いサービスを利用していること自体が、不適切というわけではありません。
大切なのは、本人に必要なサービスが選ばれ、希望する生活を支える内容になっているかどうかです。
出典:厚生労働省・高齢者住まいに対するサービス提供の在り方、衆議院・2026年5月15日厚生労働委員会
自宅で暮らす人も、今後は自己負担になるの?
今回の改正で、自宅で暮らす人のケアプラン作成に、一律の自己負担が導入されるわけではありません。
2026年5月15日の国会答弁で、政府は、一般的な在宅で介護サービスを受ける方に利用者負担を求めることは予定していないと説明しています。
ただし、将来にわたって制度が変わらないと決まっているわけではありません。
現時点では、**「一般的な在宅のケアプラン作成は自己負担なし。一部の住宅型ホームなどでは、新たな相談支援に負担が導入される」**と整理しておくと分かりやすいでしょう。
費用が心配なときも、まずは相談してみましょう
介護サービスを利用するときには、「毎月いくらかかるのか」が気になるものです。
現在、一般的な在宅のケアプラン作成には自己負担がありません。サービスの費用が心配な場合も、ケアマネジャーに相談できます。
「月々、このくらいの金額に収めたい」
「必要なサービスは使いたいけれど、支払いが心配」
このような希望も、遠慮せずに伝えてみてください。本人や家族が無理なく介護を続けるためにも、生活の希望と費用の両方を確認しながら考えていきましょう。
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