介護職に向いている人の特徴4選を解説

介護

こんにちは、hiroです。

介護に向いている人ってどんな人だと思いますか?

昔、私自身が考えていたのは

・人の役に立ちたいという心が優しい人
・祖父、祖母が好きな人
・お話し好きで、人元気な性格の人  などでした。



今となってわかることは、上記のことはとても大事な要素ですが、他にも大切な要素があります。今回の記事は、自分が介護に向いているかわからないという人へ解説していきます。

❚ 介護職に向いている人の特徴4選を解説。

 どんな仕事をしていても、その人にとって向き不向きがあると思います。努力で苦手な部分を埋めることも必要ですが、根本的な部分は変えることはできないので、向いていないことを続けることは、只々ストレスだけが溜まっていくことになるかもしれません

 私は社交的な性格ではないので、営業職のようなたくさんの人に会ってお話をする仕事は苦手です。営業職にはノルマがあることが多いので、『数字を挙げろ』と上司から言われる毎日はとても耐えられません。一方で、社交的な人に倉庫内作業のような黙々と取り組む仕事はストレスかもしれません。

 

昔、介護は家族がケアをしていたように、比較的誰でもできるような仕事であることは今でも同じですしかし、介護職にも、向いている人とそうでない人がいます。

 私は、今までたくさんの介護職員を見てきて、介護の仕事が合う人やこの仕事は合わないんじゃないかな?と思う人がいました。そういう中で、介護職に向いている人に共通した特徴が見えてきましたので今回は4つご紹介いたします。

介護職に向いている人の特徴

  • 真面目過ぎないこと
  • おばあちゃん、おじいちゃんが好き
  • 体力があること
  • なんでも面白がる

以上の4点です。
人によっては、『な~んだ、そんなこと?』と思われるかもしれませんね。しかし、この4つが当てはまっていれば間違いなく介護職に向いていますので、早速解説していきましょう。

✔ 真面目過ぎない


 仕事をする上で真面目なことはとても大切です。間違っても、不真面目な人が成功することはありません。なかには表では不真面目に見えても、裏ではすごく努力をされて成功する人もいるでしょう。

介護でも同様で真面目な人でないと、仕事をお願いできませんし、信頼もできません。しかし、介護では真面目過ぎることが、逆に自分を苦しめてしまうことがあります。

それは、認知症対応の時です。

認知症の方は様々な訴えがありますが、その訴えを毎回、真に受けてしまうと自分が辛くなってしまいます

例えば、認知症の方のよくある訴えで『うちに帰りたい』という帰宅願望があります。訴えが出る心理としては、「今いる場所の居心地が悪い時」というもので ”夕方” によく聞かれます。介護初心者や真面目な人は、そのままの意味にとって、「家に帰りたいと言っているが、帰さなくても良いんですか?」と考えてしまう方がいらっしゃいます。

 もう一つ、昔、働いていた施設の同僚のエピソードを挙げますと、その方は清掃担当で直接介護をする方ではないのですが、清掃をしていると認知症の方から話しかけられることがありました。その方は訴えた内容を毎回そのまま受け取り、その都度私に報告してきました。そのため、仕事も終わらないと嘆いていました。

現場の職員からは、『うまく聞き流して大丈夫ですよ』とアドバイスを受けてましたが、中々そのようにはできずにいました。話を聞くと、『聞き流せばよい』と頭ではわかっていても、なんだか相手を雑に扱っているみたいで心苦しいと話されていました。その方はとても真面目な方だったので、ある意味不真面目な行為はできなかったようです。

どちらの例も、対応としては訴えは否定せずに共感して、聞き流すことで良いと思います。
介護現場で職員は皆、嘘を当たり前につきます。もちろん、”嘘も方便” という言葉があるように、ついても良い嘘です。その嘘によって、認知症の方を落ち着かせることが介護職の仕事でもあります

こういうことを言うと、『嘘をついたり、話を聞き流したりするのは、相手を軽視しているのではないか?相手を敬い、しっかり対応するべきではないか?』という方がたまにいらっしゃいます。その意見は、とても正しくご尤もです。しかし、認知症の方は、様々な方がいらっしゃり、先にあげた対応のほうが良い場合もあります。つまり、安心、安全が確保でき、精神的に落ち着いた生活をしていただくことが望ましい対応となります。

 高齢者は人生の先輩であり、今まで生きてきた生活を尊重する必要があります。しかし、介護現場では嘘をうまく使い、時には相手の言動をうまく聞き流すことも重要です。

真面目なことはとても大切ですが、ときには適当に対応をすることも必要になります

✔ おじいちゃん、おばあちゃんが好き

 介護職をしていると、「おじいちゃん、おばあちゃんのことが本当に好きなんだな」というのがよく伝わってくる職員がいます。具体的に言うと、なにかの病気になったり、けがをしたりして利用者様に負の出来事があった際、涙を流して、本当に親身になって心配をしている職員を見てきました。私自身は、そこまでにはなれない部分がありますが、そのような方を見ると ”介護の鏡” だなといつも思います。

 利用者様の事を本当に大切に感じられる方には共通していることがあり、「昔、おじいちゃん子おばあちゃん子だったり、小さい頃から祖父母と同居していた経験がある」ということです。つまり、利用者様のことが自身の家族と合わさって見えるため、とても親身になれるのだと思います。

 そこまで深い愛情を持てなくても、おじいちゃん、おばあちゃんが好きという感覚がないと仕事は続けられません。続けられたとしても、機械的な対応になったり、利用者様の言動にすぐにイライラしてしまう方が多かったです。

 では、「昔から高齢の方と接点がない人はダメなのか?高齢者を見ても何も感じない人はどうするのか?」との声が聞こえてきそうですが、大丈夫です。私自身、介護の仕事をするまではおじいちゃん、おばあちゃんが好きという感覚を感じたことはありませんでした。しかし、仕事をしているうちに情が沸くと言いますか、かわいらしく見えてきました。

 おじいちゃん、おばあちゃんは抜きにして、興味があるものであれば細かい点まで目が行くと思いませんか?興味があるからこそ、小さな変化に気づくことができます

 高齢の方が好きか嫌いかは、はっきり言ってわからないと思いますし、それは普通のことです。
恋人でも家族でも、好きな人には喜んでもらいたいし、困ったことがあれば助けてあげたいと思うのも普通だと思います
 おじいちゃん、おばあちゃんが好きという感情は、もしかしたら、その感覚に似ているかもしれませんね。

✔ 体力がある

 介護職は、変形労働時間制の為、日によって働く時間が変わります。今日は早番なので7時出勤、明日は遅番なので11時出勤、明後日は夜勤というように出勤時間がバラバラなので生活リズムが一定ではありません。そして、仕事自体は体を使うので体力がないとすぐにバテてしまいます。

 私自身の事で言うと、介護を始めた頃、働く時間が日々違うため、生活リズムが崩れてしまい、帰宅したら布団へ直行という日々が続きました。まして夜勤後は、昼頃に帰宅し、ごはんを食べて布団に入ると、目が覚めたときには次の日の朝だった、なんてこともありました。

 仕事面でも体力は必要で、利用者様の中には体重が重い方もいらっしゃり、車椅子への移乗は大変です。特に女性にとっては大変で、男性であれば腕力でできてしまう所を女性に同様の事を求めることはできません。施設によって平均介護度が違いますが、過去に私が働いていた施設は平均介護度が高く、女性が新人として入社しても、「仕事が大変過ぎて、自分には無理です」と言って辞めていく人が多くいました。

 女性や体が弱い人に介護職は無理なのか?というお声が聞こえてきそうですが、シフト制はだんだんと慣れてくるので大丈夫です。シフト制に慣れるという事は、体力もついてきたということになり、職員の中には夜勤明けでどこかへ遊びに行ったり、1~2時間の仮眠でも元気でいられるようになります。

あと、慣れることの良い点は、体重が重くて移乗介助が大変な方であっても、いつの間にか問題なく移乗できるようになります。移乗のコツが掴めたこともあると思いますが、体力、筋力がついたことでもあります。
体力がないとすぐ疲れてしまい、ミスが増えたり、体調を崩すことで同僚に迷惑が掛かってしまいます
介護は体を使う仕事なので、体力がないと続きません。初めは体力がなくても、仕事をしているうちに慣れてきて、自然と体力はついていきます
 それでも日々の体力作りは大切ですので、普段から軽い運動、栄養管理、質の良い睡眠などできるだけ規則正しい生活をを意識して、体力温存に努めることが大切です

✔ どんな時でも、面白がる

 介護現場にいると、本当に毎日色々な事が起こります。例えば、認知症の方が便をいじってしまい便まみれになっていたり、居室での放尿。そして、衣服の中に書類をしまい込んでいたりなど普通では考えられない行動を取ります。また、利用者様を起こすために訪室したら息をしていないというショックな出来事にも遭遇します。その上、勤務はシフト制で夜勤があったりしてとても大変な仕事です。このように様々な要因で、精神的に参ってしまう方もいらっしゃいます。

 そうならないために、「どんな時でも、面白がる」という視点を持っている方はとても有利です。

 過去の同僚の話ですが、仕事を積極的にする人ではなかったのですが、何かあるといつも笑っている様子をよく目にしました。初めは『仕事もしないで、いつもヘラヘラしているな』と言う印象を持っていました。しかし、ある時、お互いに話をしていたとき『介護は色々あるけど、いつも面白がると気が楽なんですよ』と話していました。その話を聞き、ハッとして今までの自分が情けなくなりました。

 面白がるといって、人の命に関わるときも面白がるというのは不謹慎ではないか?という意見もありましたが、そこは大人の対応として心の中で面白がればよいのではないでしょうか?

 「どんな時でも、面白がる」という考えを持っていると、自分を守ることができます
 介護は、忍耐がいる仕事です。そのため、心が安定していないと不適切なケアに繋がってしまう可能性があります。心のケアはとても大事ですので、”どんな時でも面白がれる” と心に決めると良いですね。 

❚ 番外編

 番外編として、「介護が好きでなくても介護職は務まる」について、解説いたします。

なぜ、介護が好きでなくても介護職は務まるのか?

上記で「おじいちゃん、おばあちゃんが好き」でないと、介護職は続けられない。とお伝えしました。しかし、そうでなくても続けられるのは、”介護を完全に仕事として捉えている”からです。

 仕事で起きる問題というのは、細かい違いはあるが、根本的なことは同じである。つまり、相手の利益になることを考え、サービスを提供していく。そして、何か問題が起きたら解決していく。
 このことが理解できていれば、介護が好きでなくても、仕事として考えれば問題ないと言えます。
 
 私の経験談ですが、「介護が好きではないが、仕事として割り切ってやっている」という上司がいました。その方は、職員にも尊敬されていて、利用者様とも良い関係を築かれていたため、仕事と割り切っているようには見えなかったのですが、飲み会の席でご本人の口でそのようにおっしゃっていました。
 介護は、相手が高齢者だから起こる問題も課題も他の仕事とは違うのではないか?という意見も聞かれそうですが、大丈夫です。先にもお伝えしましたが、仕事は問題解決の繰り返しです。

 もちろん、高齢者と元気な大人とは起こる問題は違います。しかし、相手がどのような方であっても ”相手の利益を考えて、問題が起きたら解決策を考えること” が仕事の真理です。

介護職は皆、介護が好きでやっている、と思われがちですが中にはそうでもない人もいます。
 相手にサービスを提供して笑顔になっていただければ嬉しいですし、問題が起きたら解決策を考えるのは仕事の基本要素ですから、介護が好きではないと思っていても介護職は続けられます。

しかし、こちらは稀なケースですので、ご参考までに。

❚ まとめ

・真面目過ぎない


 仕事をする上で真面目なことはとても大切だが、介護では真面目過ぎることが、逆に自分を苦しめてしまうことがある。それは認知症対応の時です。
 認知症の方は様々なその訴えを毎回、真に受けてしまうと自分が辛くなってしまうため、ときには聞き流すことも手段の一つ。そして、介護現場で当たり前のようにウソはにつきます。ウソも方便という言葉があるように、ついても良いウソによって、認知症の方を落ち着かせることが仕事でもあります。
 高齢者は人生の先輩であり、今まで生きてきた生活を尊重する必要があるが、介護現場ではウソをうまく使い、時には相手の言動をうまく聞き流すことも重要です。
 真面目なことはとても大切ですが、安心、安全が確保でき、精神的に落ち着いた生活をしていただくことが望ましいです。ときには適当な対応をすることも必要になります


・おじいちゃん、おばあちゃんが好き

 介護職をしていると、「おじいちゃん、おばあちゃんのことが本当に好きなんだな」というのが伝わってくる職員がいます。共通していることがあり、「昔、おばあちゃん子やおじいちゃん子だったり、小さい頃から祖父、祖母と同居していた経験がある」ということです。

 そこまで、深い愛情を持てなくても、おじいちゃん、おばあちゃんが好きという感覚がないと仕事は続きません。続けられたとしても、機械的な対応になったり、利用者様の言動にすぐにイライラしてしまう方が多かったです。

 興味があるからこそ、小さな変化に気づくことができます。
おじいちゃん、おばあちゃんが好きという感情は、好きな人には喜んでもらいたいし、困ったことがあれば助けてあげたい感覚に似ているかもしれませんね。

体力がある

 介護職は、変形労働時間制の為、日によって働く時間が変わります。
出勤時間がバラバラなので生活リズムが一定ではない上に、体を使う仕事なので体力がないとすぐにバテてしまいます。

仕事面でも体力は必要ですが、仕事には慣れてくるので大丈夫です。

あと、慣れることの良い点は、体重が重くて移乗介助が大変な方であっても、いつの間にか問題なく移乗できるようになります。
体力がないと、すぐ疲れてしまいミスが増えたり、体調を崩してしまい、同僚に迷惑が掛かってしまいます。
介護は体を使う仕事なので、体力がないと続きませんが、仕事を続けるうちになれてきます。それでも日々の体力作りは大切になります。

・どんな時でも、面白がる

 介護現場にいると、本当に毎日色々な事が起こるため、精神的に参ってしまう方もいらっしゃいます。
そうならないために、「どんな時でも、面白がる」という視点を持っている方は有利です。

ある同僚が『色々あるけど、面白がると気が楽なんですよ』と話していました。
面白がるという考えを持っていると、自分を守ることができます。
 介護は、忍耐がいる仕事で、心が安定していないと不適切なケアに繋がってしまう可能性があります。心のケアのために、どんな時でも面白がれることが大切です。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。

また、次回をお楽しみに。

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