【介護職向け】会社がM&Aされたらどうなる?実体験から解説

介護

こんにちは、hiroです。

皆様は、こんな不安を感じたことはないでしょうか?

「自分の会社が突然他社に買収されたら、どうなるんだろう…?」

 私は、介護業界で18年間働いています。その中で、2度のM&Aを経験し、多くの不安を感じました。

最近、介護業界のM&A(企業の吸収・合併)のニュースをよく耳にすると思いませんか?

特に驚いたのは、ニチイ学館が日本生命保険に買収されたニュースです。

日本生命保険は6月3日、(HD)の買収を完了。買収額は約2100億円にのぼります。


 引用元:時事通信

ニチイホールディングスは介護業界の大手で、私も以前『ニチイホーム』で働いていました。

こうした大手企業のM&Aが増える中、介護現場の多くの方が「自分の会社は大丈夫か?」と不安を感じているのではないでしょうか。

  • 自分の会社もいつか他社に吸収・合併されるのでは?
  • 施設がなくなってしまうのでは?
  • 買収後、働く環境はどう変わるの?

この記事は、自分の会社がM&Aとなった場合、状況や対応方法などを6つのポイントに絞り解説いたしました。 

今の時代、決して他人事ではありません。

私自身も自分が働いている会社が2回もM&Aされるとは想定していませんでしたが、

当時の状況や感じていたことなどを実体験を交えてわかりやすくお伝えしていきます。

是非最後までご覧ください。

M&A後に起こる6つのこと

  1. 雇用は守られる?買収で解雇される可能性はあるのか
    買収は倒産を防ぐために行われることが多く、即解雇はほぼありません。ただし、一定数の職員は退職するケースもあります。
  2. 買収直後は半年ほど現状維持…でも噂で不安が広がる
    急な変化は混乱を招くため、買収直後は今まで通りの業務が続きます。ただし噂が飛び交い、不安が広がることも多いです。
  3. 屋号変更で「会社が変わる」実感…現場はどうなる?
    外部に対して会社名や施設名が変わることで、「大きな変化の始まり」を実感します。
  4. 人事体制の変更で現場に影響
    社長や施設長など幹部の交代、転勤命令が出ることもあり、現場に大きな影響が出る場合があります。
  5. 給与体系が変わることも(減額やボーナス変更)
    新しい親会社の給与体系に合わせるため、基本給の減額やボーナスの変更が起こるケースもあります。私の経験では、先輩職員の給与が下がり、退職者も出ました。
  6. 新規施設の建設が進むことも(チャンスが増える)
    新しい資本が入ることで、オープニングスタッフのチャンスや昇進の機会が増える場合があります。

1,雇用は守られる?買収で解雇される可能性はあるのか


買収されるということは、単独では再建が難しい状態になっていることで、単独だと倒産に至るケースが多いです。つまり、従業員は職を失います。従業員には守るべき家族がいるため、雇用が守られることは本当に大切になります。
しかし、買収をきっかけに退職願いを出す職員も残念ながら一定数います。買収されることで、今までとは違う考え方、やり方を指導されることが窮屈になるから、と言う方が大半です。介護職は、引手あまたなので、次の職場を探そうと思えばすぐに見つかるとは思います。しかし、残る側としては、仲間が退職してしまうことはとても寂しく感じます。

2, 買収直後は半年ほど現状維持…でも噂で不安が広がる


 買収が終了して半年間くらいは、現状維持になります。なぜなら急な変更は混乱を招くからです。

「スタッフの皆様は、何もかわらず今まで通りのサービスを提供していただいて大丈夫です」

と本社から通知が来るのですが、職員間では ”新たな人事や方向性の変更がある” と、噂話は絶えません。ただでさえ買収と言う状況で不安を抱えている中で、真偽がわからない噂話だけが独り歩きしていることが、更なる不安を煽る形になっています。

3, 屋号変更で「会社が変わる」実感…現場はどうなる?


 いよいよ「屋号が変更される」という通達が来ます。施設の内部に変更はなくても、屋号が変わるということで、「大きく変わっていくんだな」という感覚を強く感じます。外部との電話対応や他社に自分を名乗る際、今までとは違う屋号を言うことに違和感を覚えつつ、やらなければいけないという複雑な気持ちがしばらく続きました。

4,人事体制の変更で転勤や上司の交代も…働き方に影響は?


 屋号の変更と同じタイミングで実施されることが多かったことが、人事の変更です。

主に社長や取締役など、上層部が大きく変わることになります。

身近で言うと、施設長が変更になったり、職員の異動辞令が出たり、不安になる情報が多く出てきます。

人事異動は、とても大きな出来事です。

特に施設長が変わると、今までよかったものがダメになったり、進行中だった事柄が止まってしまうなど仕事に大きな影響があります。

 そして、何より人が変わることは、一からその人を知る必要があり、

・この人は信用できるのか?
・この人はこういう噂が立っている

などお互いに探りを入れる状況が続いていきます。

5,給与体系はどう変わる?減額やボーナス変更の可能性


 親会社が変わることで、一番の心配は給与関係です。
会社が変われば、給与のシステムも新しいものになることがほとんどです。
給与がアップすれば、誰も文句は言いませんが、大抵、給与は下がると思っていいでしょう。
額面上、変わらないとしても基本給が下がり、その分手当が増え、実質、減給になることがあります。

 介護職の場合、基本給が低いので、低い基本給×○○倍がボーナス額となるので実質ボーナスが減ってしまう可能性があります。

私の場合、先輩職員と買収後に入社した私とでは基本給が数万円違うという状況がありました。

他の職員からも『同じ仕事をしているのに不公平だ』という声があがり、結局、低い基本給に統一されてしまい、先輩職員の給与は減ってしまいました。

先輩方の中には、減給に納得できず退職する職員もいました。

6,新規施設の建設でチャンスも!昇進やオープニングスタッフの機会


 会社の買収、合併は悪いことばかりではなく、良いこともあります。

それは、新しい施設ができるということです。買収によって新しい資本が入るため、新しい施設の建設が進みます。

施設が増えるメリットは

  • オープニングスタッフとして働ける。
  • 昇進を希望している職員にとっては、必要な幹部の人数が増える。
  • 転勤を希望している人は希望が通りやすい
  • 職員の生活圏に施設ができた場合、通いやすくなる

結局は、”人による”となりますが、会社全体としてはメリットもあります。

❚  まとめ:変化をチャンスに変える

今回は、

『今、働いている会社が他社に買収されてしまった。今後、どうなるの?』

について解説いたしました。

会社のM&Aによる変化は、不安が8~9割です。

混乱が起こらないように変化は少しずつですので、少しずつ体制に合わせていけば問題ありません。

ここで私の好きな言葉をご紹介します。

「発見のチャンスは準備のできた者だけに微笑む。」
– ルイ・パスツール

目の前の事を、チャンスと思って行動を変えてみるのも良いですね。

チャンスはピンチの顔をしてやってきますから、前を向いていきましょう!

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