はじめに
こんにちは!hiroです。
前回の記事では、日本は国民皆保険の歴史について解説致しました。
当たり前に使っている保険にも相当な歴史があり、国の繁栄と国民の健康を考えた国策だったことを解説致しました。
こちら👉【国民皆保険①】日本の国民皆保険制度の歴史と成り立ち
さて、今回は第二弾として、日本の保険と他国とを比べた内容を解説致します。
皆保険は日本だけと思われがちですが、実はイギリスも国民皆保険となっています。
高齢者の介護や生活を支える制度は、私たちの生活に密接に関わっています。日本とイギリスでは、どちらも最低限の生活保障を提供していますが、その仕組みや理念には違いがあります。今回は、介護保険も加えて、実際の利用者ケースも交えながら分かりやすく解説します。
イギリスの皆保険制度の正式名称
イギリスの国民皆保険は NHS(National Health Service, 国民保健サービス) と呼ばれます。1948年に創設され、世界でも早く「すべての国民に平等な医療」を保障した制度です。
基本の仕組み
イギリスの皆保険についてご紹介します。
- 財源:医療費は主に 税金(所得税・国民保険料など)でまかなわれます。
- 自己負担:原則無料。診察・入院・手術は無料で受けられます。
- 薬代:処方薬は一部有料(ただし高齢者・低所得者・子どもは免除)。
- かかりつけ医(GP)制度:
まずは「GP(General Practitioner:家庭医・かかりつけ医)」に登録し、最初に相談します。必要に応じて専門医や病院に紹介してもらう仕組みです。
特徴
- 平等性の高さ
所得や職業にかかわらず、誰もが同じ医療を無料で受けられる。 - 税方式による安定性
保険料を徴収する形ではなく、税金から一括してまかなうため、シンプル。 - 課題:待ち時間の長さ
無料で利用できるため需要が集中し、診察や手術まで数週間~数か月待ちになることも多い。 - 介護との関係
医療はNHSで無料ですが、介護サービスは別枠で、自治体の社会サービスとして提供されます。財産や収入によって自己負担が決まり、日本の介護保険のように全国一律の仕組みではありません。
イギリスの皆保険は、NHS(税金でまかなう無料医療)といい、日本のように「保険料+自己負担」ではなく、ほとんどを税で負担する仕組み。強みは「お金を気にせず医療にかかれること」だが、弱みは「待ち時間が長いこと」となります。
日本の制度:安心の介護保険と生活保障
ケース1:田中さん(80歳・要介護2)
- 週に3回、訪問介護で入浴・食事サポートを受けています。
- 家族の収入が少ないため、社会福祉法人の利用者負担軽減制度で自己負担は1割に。
- 病院受診の際は、高額療養費制度で費用が一定額を超えると払い戻しを受けられます。
ポイント:誰でも最低限の生活や介護を受けられるため、老後の不安が少なくなる。
制度の特徴
- 介護保険制度:40歳以上の国民が保険料を支払い、必要時にサービスを利用
- 生活保護:生活困窮者に最低限の生活費・医療費を保障
- 利用者負担軽減制度:所得に応じて介護費用を減額
イギリスの制度:NHSと地方自治体によるケア
ケース2:ジョンさん(78歳・要介護1)
- NHSで診察や薬は原則無料
- 地方自治体のSocial Careで週2回ホームヘルパーが訪問
- 所得が少ないため、介護サービスは自己負担がほとんどなし
ポイント:医療費は無料で安心ですが、介護サービスは地域差があり、提供内容が住む場所で変わることもある。
制度の特徴
- NHS:国民皆保険で医療費ほぼ無料
- Universal Credit:生活困窮者への所得補助
- Social Care:地方自治体が提供する介護サービス(自己負担は所得に応じて変動)
🔍 日本とイギリスの制度比較
項目 | 日本 | イギリス |
---|---|---|
医療サービス | 保険+高額療養費で負担軽減 | NHSで原則無料 |
介護サービス | 介護保険制度で提供 | Social Care(地方自治体提供) |
生活保障 | 生活保護制度で最低限保証 | Universal Creditなどで所得補償 |
特徴・理念 | 社会全体で生活を支える | 医療無料、介護は地域差あり |
💡 まとめ
国民皆保険は日本だけのものではなく、イギリスにも同じようなシステムがある事を解説致しました。
ただ、海外の事情をよく知っている方の話を聞くと、「こんなに高度な医療を安価に受けられる日本人はとても恵まれている」と言っていました。
私も、体調不良で病院にかかっても、安いな、と思う事があります。
ここに日本の偉大さを感じますね。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
では、次回もお楽しみに!!
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